セルフコーチングで内面を磨く―EQへの第一歩

セルフコーチングとは、自分自身と対話し、内面の感情や思考パターンを見つめ直す大切なプロセスです。私は2016年から、自己理解と心の安定を目指して毎朝瞑想を実践しています。5分間の日もありますが、不思議と続いていて☺毎日静かな時間を過ごしています。朝の瞑想は、静かな時間の中で自分の心を整え、その日の目標や感じたことをジャーナリング※1する前触れとなっています。ストレス軽減やモチベーション維持に大きな力を発揮していると感じています。

実際のところ、瞑想後に自分自身へ問いかけるセルフ・クエスチョニング手法を取り入れますと、「なぜ今この感情が生じたのか。」「どうすれば前向きな一歩を踏み出せるのか。」そして「なにがあったら進めそうなのか。」と自問自答し、内面の課題や強みを客観的に捉えることができました。このプロセスは、日々の自己評価やSMART※2な目標設定と組み合わせることで、継続的な成長へとつながっているように感じます。 

また、こうしたセルフコーチングの実践は、気づけばEQ(感情知能)の向上にも寄与していると考えています。それは、内省により自分だけでなく、他者の感情にも敏感になり、より冷静な判断や適切な対応ができるようになるからです。日常生活や職場での円滑なコミュニケーション、さらにはチームワークやキャリア形成にも大きな効果をもたらします。

私自身、朝の瞑想を通じて得た心の静寂と気づきを、ジャーナリングやセルフ・クエスチョニングに活かすことにより、ほんの小さな成功体験を積み重ねました。これらの習慣は、自己肯定感の向上と共に、未来への投資ともいえる貴重な実践です。自分と向き合い内面を磨くプロセスは、EQという新たな視座へとつながります。より豊かな人間関係や自己実現への道を切り開くのではないでしょうか。

セルフコーチングを通じた内面の成長と、それに連動して高まるEQの魅力を、ぜひ皆さんも日々の習慣に取り入れてみませんか。

ジャーナリングとは、
自分の思考や感情、体験、気づきを文章として書き留める自己内省の手法です。単なる日記記録とは一線を画し、以下のような点で自己成長やメンタルヘルスの向上に役立ちます。
·    自己認識の向上: 日々の出来事や感情を書き出すことで、自分自身のパターンや価値観、目標に対する理解が深まります。自分が何に満足し、何にストレスを感じるのかを客観的に再認識でき、新たな気づきが得られます。
·    感情の整理: ネガティブな感情やストレス、嬉しい体験などを文章化することで、内面的なモヤモヤが整理され、心の負担を軽減する効果があります。あらかじめ感じたことを外に出すことで、感情のコントロールもしやすくなります。
·   目標設定や振り返りに効果的: SMARTな目標設定と組み合わせると、何を達成したいのか、またどこに課題があるのかを明確に把握でき、計画や行動の見直しがしやすくなります。
·    創造性の刺激: 瞑想や静かな状態で自由に書くことで、普段は頭の片隅にあるアイデアや創造的な発想が浮かびやすくなります。これが、新たな視点や解決策を提供してくれることも多いです。

ジャーナリングは必ずしも形式に縛られる必要はなく、紙に書いても何に記録しても構わないのです。大切なのは、そのプロセスを通じて自分自身と向き合って、内面を整理することにより、自己理解や今後の行動の指針を得る点にあります。

2 SMARTとは、
S (Specific) — 具体的であること
目標が明確かつ具体的に定義されている必要があります。たとえば、「売上を伸ばす」ではなく、「2025年度末までに新製品の売上を20%向上させる」といった具合です。
 M (Measurable) — 測定可能であること
目標の進捗や達成度が定量的に確認できるように、数字や指標を用いて評価できる必要があります。これにより、進行状況が一目瞭然になります。
 A (Achievable) — 達成可能であること
目標は現実的で実現可能なものでなければなりません。夢物語ではなく、実際に手の届く範囲で設定することで、モチベーションが保たれやすくなります。
 R (Relevant) — 関連性があること
 その目標が組織や個人の全体戦略、ミッションや価値観に沿っているかどうかがポイントです。目標が意味のあるものになっているか、目的との一貫性を確認します。
 T (Time-bound) — 期限が設けられていること