【言葉で場を整える①】～安心をつくる声かけ～

カスミソウ：花言葉「思いやり」

『リーダーのためのフレーズと所作① 』　— カスミソウが教えてくれる、やわらかなリーダーの言葉 —

今回から新しいシリーズです。
リーダーにとって「安心をつくる声かけ」は、チームづくりの出発点です。人は安心できる場でこそ、自分の考えを素直に言葉にできます。どんなに立派な計画や仕組みを整えても、心が固くなっていれば前には進みません。小さな声かけが、大きな信頼の始まりになるのです。

たとえば、忙しそうな部下に「大丈夫？」と声をかける場面。
けれど、その一言が心に届くかどうかは、トーンとタイミング次第です。
「まだ終わってないの？」と聞こえれば、相手は責められたように感じます。
でも、やわらかな声で「無理してない？」と伝えれば、心に少し余白が生まれます。
言葉そのものよりも、“どう伝えるか”が相手の安心を左右します。

カスミソウの花言葉は「思いやり」です。
主張しすぎず、そっとまわりを包みこむ花です。
リーダーもまた、声を張り上げるより、静かに寄り添う存在でありたいですね。
・大きな声より、やさしいまなざし。
・たくさん話すより、じっくり聴く時間。
そんな“余白のある関わり”が、人の心をほぐしていきますね。きっと。

安心をつくる声かけには、いくつかの工夫があります。
・相手の表情を見て、「今日はどんな一日だった？」と聴いてみる。
・失敗を責めず、「どうすればうまくいくと思う？」と一緒に考える。
・感謝を伝えるときは、“結果”ではなく“過程”を褒める。

どの言葉も特別なテクニックではありません。
けれど、日々の小さなやりとりにこそチームの空気は宿ります。
人は「自分を見てもらえた」と感じたとき、安心して力を発揮します。

そして、安心は沈黙の時間にも宿ります。
あえて急がず、相手の言葉を待つこと。
その静けさが信頼を深める瞬間になります。
焦らず、比べず、ただ見守る——。
それが、カスミソウのように控えめで温かなリーダーの姿です。

あなたのひと言が、誰かの心を支える日があります。
「この人のそばなら大丈夫」と思える空気こそが、チームの力。
今日も、やさしい声かけをひとつ、差し出してみませんか。

 コーチングオフィスRayでは、「対話力」「言葉の磨き方」をテーマにした講座も開いています。
もし今の職場やチームで活かせそうだと感じたら、気軽にお話ししてみませんか。

最後までお読みいただきありがとうございました。