【言葉で場を整える⑤】~静かな信頼を運ぶ~

スズラン:花言葉「再生」「純粋」
『リーダーのためのフレーズと所作⑤ 』
― スズランが運ぶ静かな信頼 ―
チームの空気は、会議室のレイアウトでも、ルールの厳しさでもなく、
「そこにいる人の言葉」で決まるのだと思います。
このシリーズを通してお伝えしてきたのは、“ちいさな言葉が、実は大きな力を持っている”ということでした。
スズランの花言葉は「再生」「純粋」。
白くて小さな花なのに、そっと心を整えてくれる強さがあります。
リーダーの言葉も、同じような静かな力を持っています。
■ 1回目
安心をつくる声のかけ方
——言葉が柔らかくなると、人は安心して目の前を見られるようになります。
■ 2回目
合意を進める言い換え術
——衝突しない工夫ではなく、 “前へ進むための対話” のつくり方でした。
■ 3回目
問いで思考を開く
——問いは、相手を追い詰めるものではなく、心に風を通すための道具。
■ 4回目
ねぎらいと承認の言葉
——人は責められて伸びるのではなく、「見てもらえている」と感じたときに力を出します。
改めて振り返ると、このシリーズで扱ったのは、どれも「人の心に灯りをともすための言葉」です。
言い方ひとつで、
・人の表情が和らぐ
・会議の流れが変わる
・意見が出始める
・挑戦が続く
そんな瞬間が生まれます。
リーダーの役割は、必ずしも大きな決断だけではありません。
むしろ、毎日の小さな対話こそが、チームの未来をつくっています。
スズランのように大げさではないけれど、そっと場を整えてくれる。
その積み重ねが「信頼」という見えない土台になります。
今日、あなたが手渡す言葉は何でしょうか。
ひとつでかまいません。
その言葉が、誰かの心を静かに支えることがあります。
【 次のシリーズ予告】
このシリーズは今回で一区切りとなりますが、
次回からはもっと“チームそのもの”に焦点を当てた内容へ進みます。
新シリーズ:『信頼が循環するチームのつくり方』
リーダーひとりではなく、チーム全体が味方になり、支え合い、前に進んでいくための“関係性のデザイン”。
私自身がこれまでの大学や財団などで経験してきた学び、
そして現在のチームコーチングの現場で感じている大切なポイントを
しっかりお伝えしたいと思っています。
「言葉で場を整える」から、
「関係でチームを整える」へ。
次回もどうぞ楽しみにお待ちください。
コーチングオフィスRayでは、「対話力」「言葉の磨き方」をテーマにした講座も開いています。
もし今の職場やチームで活かせそうだと感じたら、気軽にお話ししてみませんか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
